近代台湾の経済社会の変遷 日本とのかかわりをめぐって
馬場毅,許雪姫,謝国興,黄英哲 編 出版社:東方書店 出版年:2013年12月 コード:00765 560p ISBN/ISSN 9784497213136 価格 6,300円 |
2012年8月に名古屋で開かれた国際シンポジウム「近代台湾の経済社会変遷―日本とのかかわりをめぐって」で発表された報告を19本の論文にまとめる。取り扱われるテーマは、法制、文学、金融、企業経営、官僚、東亜同文書院、台湾協会など多岐にわたり、多くの論考は日本とのかかわりを持って論述されている。
第一部 東亜同文会・東亜同文書院と近代日本・台湾
1-1 東京同文書院について 馬場毅
1-2 東亜同文書院で学んだ台湾人について 武井義和
1-3 台北帝国大学から愛知大学へ 佃隆一郎
第二部 近代台湾法制の伝承と変容
2-1 台湾における中華民国法制の「脱内地化」の進展と限界 王泰升(村上享二訳)
2-2 戦後初期台湾人群分類の調整及び法律効果:一九四五~一九四九 曾文亮 (加藤紀子訳)
2-3 戦後台湾の司法における日本的要素―司法人材養成の背景を中心として― 劉恆妏(大野絢也訳)
第三部 近代台湾文学・文化の変遷
3-1 「歌を聴いて字を識る」――日本統治下の台湾歌謡と文芸大衆論争 ―― 陳培豊
3-2 「台湾文学」と「中国文学」の 移植及びそれに関連する言語と文字の問題――戦後初期の国語運動から論ず(一九四五-一九四九)―― 黄美娥(三好洋子訳)
3-3 台湾新文学運動と厨川白村――西欧普遍主義の概念を超克する「大正生命主義」を視座に 工藤貴正
3-4 日本統治期視覚式消費と展示概念の出現 李衣雲(武井義和訳)
第四部 近代台湾の経済変遷
4-1 日本植民統治初期(1895‐1912)における三井物産台北支店及びその砂糖交易に関する一考察 黄紹恒
4-2 戦後初期において台湾中小企業が植民地時代から継承したもの 謝國興(佃隆一郎訳)
4-3 戦後初期台湾における産業組合の改組及び発展に関する考察 李為楨
4-4 百年の養殖漁場―清代東石蔡氏による台湾での養殖漁場経営 楊彦傑(小嶋祐輔訳)
第五部 植民地・戦後における官僚の流動
5-1 満洲国政府における台湾籍高等官(一九三二~一九四五年) 許雪姫(湯原健一訳)
5-2 技術系植民地官僚の形成と交流―中村與資平、相賀照郷を手がかりに 湯原健一
5-3 水利会組織の変化と人事変遷―台湾地方エリートの断絶と連続の一考察(1941-1956) 薛化元(野口武訳)
第六部 戦後再建
6-1 戦後日本における台湾協会の再建―引揚から一本化まで 鍾淑敏
6-2 台湾北部角板山タイヤル族の戦中と戦後―ロシン・ワタンを中心に― 菊池一隆
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